情報計数学科30周年記念誌


はじめに


宇部短期大学
情報計数学科 主任教授
杉原 和人


情報計数学科が工業計数科として、昭和40年4月に呱呱の声を上げてから今年 で30年になる。当時は「情報」という言葉も学問的に定着しておらず、短期大学で 本格的に情報処理教育を目指したのは、全国で宇部短期大学の工業計数科が唯一の ものであった。

爾来30年、情報技術の高度化、社会・経済の仕組みの複雑化・高度化、さらに国 際化・情報化の急速な進展に伴い、カリキュラムにおいては、当初の数学・ソフトウ ェア・ハードウェアを3本柱とするカリキュラムから情報科学を核とするソフトウェ アのカリキュラムへと移行し、実習機器環境においては、当初の紙テープを使用する FACOM 231やタイガー手回し計算機から更新を重ねて、ワークステーションを 核とするコンピュータネットワークシステムへと移り変わってきた。

この間、昭和55年に学科名を工業計数学科から情報計数学科に変更し、昭和62 年には情報計数コース・経営情報コースのコース制を導入するなど常に社会のニーズ を的確に捉え、これに対応した情報処理教育を積極的に実施すべく努力してきた。

ここで、30年の節目、しかも18才人口の減少に伴う短期大学再編成の真只中に あることを考えるとき、散逸しがちな資料、薄れゆく記憶を集め呼び起こして整理し 、来し方を回顧するとともに、来るべき21世紀へ向けての学科の確かな指針を見出 していくためにも、情報計数学科30周年記念誌を編纂することには誠に意義深いも のがある。

この30周年記念誌を刊行するにあたり、ご執筆頂いた方々、編集に当った委員、 陰に陽に編集の業を助けられた関係教職員、並びに同窓生諸氏に対し、深い 感謝の意を表する次第である。


宇部フロンティア大学短期大学部(旧 宇部短期大学)