No.110ひさご亭(常盤池内の料亭)
(出典)絵葉書
説明
道路沿いに前からあった小さな茶屋「縁濱亭」の近付に個人の別荘があっちへ一軒、こっちへ一軒と建ちはじめた。 なかでも七千坪(2.3ha)の土地に別荘を建てた親の代から材木商上田孫市は、常盤の池の畔に料亭「ひさご亭」をつくった。 家の基礎の柱が水中に没し、屋敷の一部が池の面にはみ出している珍しい料亭であった。
「ひさご亭」があった場所は常盤大橋の手前(当時、橋はなかった)で、その昔、福原の殿様が駕籠を止めて、 常盤池の景色を眺めたといわれている「お駕籠立場」の近くで、池が一望できる格好の場所であった。
大正10年の市制執行の一環として常盤池近辺は公園化された。
作成者:古賀 海紀