2.図書管理システムについて

ここでは、仕事の内容について
     E-Rモデルについて
     データの関係について
以上の3項目に分けて説明いたします。

まず、私たちが対象としました仕事の内容に付いて説明いたします。

仕事の内容

図書館に本を借りに来た人が、ある本を借りたいとき、その本の貸し出し状況を知らせることができ、
貸し出し中でなければ、本の貸し出し処理をおこないます。

そして、利用者が本を30日過ぎても返却されないときには督促状を発行できるようにしました。
このような仕事をするために、

@貸出の際、初めて図書館を利用する人には事前に利用者登録をしてもらい、
利用者の基礎データを貸出先テーブルに追加していきます。

A利用者が特定の図書の貸出状況を問い合わせてくる際にそれらの条件に満足するものを
データベースの中から取り出して答えます。この作業を円滑に行うために、問い合わせ応答フォームを作りました。

B利用者が本を借りて、30日経過しても返却されない場合その利用者に対して返却の督促状を発行します。
このとき、一人の利用者が数冊の本を借りている場合、督促状は利用者単位に発行され、借用明細をリスト形式で表示するために、
返却督促レポートというものを作りました。

E-Rモデル

貸し出し、返却の処理を行うために、E-Rモデルを使ってデータの関係を調べました。
E−Rモデルとは、実世界のデータを判りやすく把握するために、データ要素(属性)を
持つ実体と実体の間に存在する相互の関係をリレーションシップを用いて図式化し整理を行う表現方法をいいます。

今回の図書管理システムでは、沢山の本(データ)を持っている図書館(実体)と個人情報(データ)を
持つ利用者(実体)とを本の貸出関係で表しています。

データの関係

貸出先テーブルの貸出先コードは主キーで、貸出返却の貸出先コードと関係付けられています。
図書テーブルの図書コードは主キーで貸出返却の図書コードと関係付けられています。
主キーとは、表の中の1つの行を特定するために使う列のことをいいます。
ここでは、貸出先テーブルの貸出先コードの列の値によって表の中の1つの行を特定する事ができます。
また図書テーブルの図書コードの列の値によって、それぞれの本を特定することができるのです。
外部キーとは、ある属性の値が他の属性、あるいはリレーションで主キーとなっている場合その属性のことをいいます。
リレーショナルデータベースでは通常1つのデータベースの中に複数の表を作成します。
しかし、それぞれの表がデータベースの中でバラバラに存在しているわけではありません。
複数の表がつながって1つの表になるように、表どうしを関連付けておくのです(このことをリレーションシップをとるといいます。)

リレーショナルデータベースでは、リレーションシップに従って表どうしをつなぎ合わせることによって
新たな表を作り出すことができます。その場その場で必要となる情報を持つ表を、状況に応じて作り上げていくことができるのです。
ここでは、貸出返却テーブルには図書コードと貸出先コードがありますが、先程説明したように、
貸出先テーブルと貸出返却テーブルは貸出先コードで関連付けられており、
図書テーブルと貸出返却テーブルは図書コードで関連付けられているので、それらの3つの表を結合することにより、
一目でいつ誰が何の本を借りて、いつ返却することになっているかが分かるのです。
このような柔軟性は、リレーショナルデータベースの持つ大きな利点の一つです。

トップページへ