PC Unix OS を利用したユーザプログラミング

大藤 三法,佐々木 亮太,杉山 勝彦,須藤 崇徳,
中村 真也,藤本 洋介,山本 篤寛        

       (指導者 千々松 康)

  1. 最新のPC-Unix OS

        
    • Unixはそもそもフリーなソフトとして、
    • その進歩がボランティアによって支えられた。
    • Free BSDとLinuxが2大pc-unixの潮流であるが、
    • 次第にLinuxが台頭しつつある。

  2. 主なOS

    • Solaris
    • Free BSD
    • Red Hat Linux
    • Turbo Linux

  3. Unix-OS開発の歴史概略

    • Ken ThompsonがDECミニコンPDP-7上に開発
    • Denis RichieがOSソースコードを公開
    • (AT&T,MIT,DEC共同開発プロジェクトが発足)
    • BSD版(Berkley Software Destribution)UC大カリフォルニア校の発表
    • Bill Joyが「csh」,「vi」を開発
    • TCP/IPプロトコルの実装

  4. Unix-OSの特徴(1)

    • スモール イズ ビューティフル(できるだけ小さく)
    • 1コマンド、1タスク(単純性を求めて)
    • アンコンプリート(初めから完全性を望まず)
    • ポータビリティ(効率よりも移植性を)

  5. Unix-OSの特徴(2)

    • 小文字と大文字を区別
    • 入出力のリダイレクション
    • バケツリレー(パイプ)処理での効率化
    • シェルスクリプトによる処理のプログラム化

  6. Unix-OSの管理

    • 基本的なファイル管理について、
    • 資源管理はもとより、制御に関することも
    • ファイルによって管理しようとする考え
    • シェルスクリプトによる処理のプログラム化  
    • 1) 命名の規定ポインタを含む  
    • 2) 許可モードの多重化  
    • 3) 拡張子による判断と展開  など

  7. シェル(shell)について

        
    • ちょうど貝の殻のように、カーネルを包んでいる
    • ユーザとシステムとの仲立ちをしている
    • ハードウェアからの独立を図れる
    • スクリプトによって移植性が高い
    •  ※ カーネル...「核」といい、プログラムと資源とのインターフェイス

    コマンド例(利用度の高いいくつかについて)
    • ls(list) ... ファイル(ディレクトリ)の一覧を表示
    • cd(change directory) ... カレントディレクトリの異動
    • pwd(print working directory) ... カレントディレクトリの表示
    • mv(move) ... ファイル名の変更
    • rm(remove) ... ファイルの削除
    • kill(kill) ... プロセスから除外
    • chmod(change mode) ... 許可モードの変更
    • cp(copy) ... ファイルの複写
    • ln(link) ... ファイルにリンクを付ける
    • ps(process status) ... cpu実行(中)プロセス状態の表示
    • mkdir(make directory) ... 新規ディレクトリの作成
    • rmdir(remove directory) ... 既存ディレクトリの削除
    • grep(global regulor expression print) ... 指定文字列の検索表示

  8. おわりに

     企業等の業務システムにunix−OSの導入が普及しつつあります。いろいろな点で
    unix−OSは、これからますますユーザが増してゆくと考えられます。その理由と    して、
      ○ unix−OSは、WindowsOSに比べてキーボード入力を基本とするコマンド実行体系
       をしている。従って、どのコマンドをどの順で実行しなければならないのか、
        組み立てを意識しなければならない。
      ○ 制御や管理において、基本的な部分でのシェイプアップが可能である。
      ○ セキュリティ対策は、個人設計ができるように配慮されている。
        などをあげることができる。
      


【参考文献】


  1. Lowell Jay Arthur 著/伊東正安,監訳,千吉良英毅 他共訳
    「UNIX シェルプログラミング」,オーム社(1996)
     
  2. 皆本 晃弥,奥村 浩 共著 「シェル&Perl入門」,サイエンス社(2001)
  3. Mike Grancarz 著/ 芳尾 桂監訳 「unixという考え方」,オーム社開発局(2001.2)
  4. 特集「Linuxが基幹系で急浮上」, pp.38-53(2002.5)
  5. 「Linuxが基幹システムに採用されるということ」,月刊:UNIX USER,pp.18-19(2002)